1998.02.11.為食会 料理編



食品彫刻「尽自由」
(飾り彫刻)

部屋に入るなり出迎えてくれた飾り彫刻!!
題名は「尽自由」、鳥や魚が自由に世界を飛び回ったり泳いだりする、
という意味で、有名な詞の中からとった名前とのこと。
本日は山と海の料理が出るということを
象徴しているのだそうです。なるほど。
鳥たちは人参から、金魚は人参、赤蕪、薩摩芋etcから
作られていました。
金魚の顔の表情がかわいいのなんのって・・・


黄さん
彫刻を、ものの数時間で作ってくださった花板?の黄さん。
福建から来た中国の一級調理師で、彫刻に関しては
中国でも例を見ない腕の持ち主だそうです。




四京果
せい ぎん ぐぉ
(ナッツ四種)

料理が出てくる前に、ナッツ登場。左上から時計回りに
マカダミアナッツ:桂霜夏果(ぐぁい そょん はー ぐぉ)、
ピーナツ:紅袍花生 (ほん ぽう ふぁー さーん)、
カシューナッツ:糖酥腰果(とん そう いう ぐぉ)、
胡桃:芝麻核桃(じー まー はっ とう)。
ナッツを揚げたり飴をからめたり?したオツマミです。
ここでお腹をふくらせている場合ではないとわかっていながらムシャムシャ。
器もキュートでしたね。




片皮乳豚全体
ぴん ぺい ゆー とゅん ちゅん とい
(子豚の丸焼き)

うわー瞳のところに電飾が!左右が順番に光るのだっ。
焼き物師の黎さんが自らお取り分けです。
まずは皮をペキンダックの要領で、あま味噌でいただきました。
広東式では肉を完全に取り去って、パリパリの紙のような食感を楽しみ、
北京式では少し肉も付けたまま食べるとのこと。今回は広東式。

猪八戒が愛用していそうな鉄器?で子豚を火にかざして作るのだそうで、
黎さんったら、力持ちでいらっしゃる。




妙製山珍佛跳牆
みう じゃい さーん ほい じゃん ふぁっ てぃう ちょーん
(壺蒸しスープ)

中国の福建省が発祥の地とされており、老酒の瓶の中に山で採れた食材を入れて
焚き火をしていたところ、垣根を越えて香りが寺に届き、坊主がその香りの良さ
に垣根を飛び越えて!食しにきた、というのがこの料理の由来なのだそうです。
福建式では山の食材を壺に入れ長時間直火炊きして作り、広東式では山海の珍味
の干物を入れて蒸してつくるのだそうです。今回は広東式。今回の中身はコチラ

一杯目はフカヒレと上澄みスープ、二杯目は色々入った具沢山スープ、
というように違った味を楽しめるのですね。
これはもう、夢のように美味しい!
アンティークの壺から立ち上る香りの良さといったら・・・
風邪をひいてなくて良かったのだ




婆参四頭網鮑
ぽー さむ せい たう もーん ばう
(特大ナマコとアワビの姿煮)

これは凄い!皿の上にあるブルンブルンの物体が特大ナマコ。
”婆参四頭”は一斤で4個、という大きさのナマコを意味するそうです。
こんなに大きいナマコがあるのかーっ
食感は見ての通り、ブルンブルンのゼラチン質でほのかな甘みが。
いわゆる生のナマコとは全然違うのですね。
乾燥ナマコは(乾燥アワビも)戻し方が難しく、
仕込みに一週間程かけて、柔らかく仕上げるのとのこと。
上品な味のソースも美味しくて、柔らかいからオバァサンも食べられるっ
(駄洒落です、スイマセン)

特大アワビが小さく見えますが、こちらは三陸産の逸品だそうです・・・
写真で、取り分けてくれているのは渡辺副支配人です。




金銭鶏併(手偏です)油泡帯球
がむ ちん がい ぴん やう ぽう だーい かう
(コイン型の鶏とホタテ貝柱)

チャーシューと鶏レバー、白酒に浸けた豚の背油をそれぞれコイン型にして
順に串刺しして作る焼き物、だそうです。
広東の伝統的な料理だが、手間がかかるのでなかなか
お目にかかれないとのこと。ところが凄く美味しいのですよ、これがっ
とても濃厚で、印象に残る味です。また食べたいのだっ




蟹黄竹笙蟹柳
はい うぉん じょっ さーん はい らう
(きぬがさ茸のタラバ蟹詰め)

こってりの次はさっぱり。
網々状のきぬがさ茸の中にタラバ蟹の脚肉をまるごと詰めて
蟹の卵入りソースがかけてありました。
アスパラガスもさわやか!




金醤乳豚件
がむ じょん ゆー とゅん ぎん
(子豚の焼き豚)

子豚の丸焼き、で皮を食べた後の残りの肉を
大珍樓特製のたれ”金醤”風味でいただきました。
残りの肉だなんてとんでもない!大珍樓の焼き物は美味しいのだー




清蒸石班
ちん じん せっ(く) ばーん
(真ハタの姿蒸し)
うん、これは美味しいですよね、今回はタレがしょっぱかったけど。
ネギと香菜をたっぷり添えて、蒸しあげた魚をいただきました。
当初は幻の魚、老鼠班(ネズミハタ)の入荷を計画していたそうですが
手に入らなかったそうで残念無念。どんな味なのでしょう?




上湯龍蝦伊府麺
そょん とーん ろーん はー いー みん だーい
(イーフー麺の伊勢エビスープ煮)

伊勢エビの旨みをたっぷり吸い込んだ伊府麺をオイシクいただきました。
大珍樓のメニューにある”蟹肉特製焼きそば”は伊府麺をオイスターソースで
炒めてありますが、伊勢エビスープ煮のがもっと美味しい。当然ですかねっ




碧禄臘味(保/火)飯
びっ(く) ろっ(く) らっ(ぷ) めい ぼう ふぁーん
干し肉と中華ブロッコリ入り炊き込みご飯

干し肉と中華ブロッコリはとても良い組み合わせですね、
冬場だけの季節メニューなのだそうです。




桂花豆腐花
ぐぁい ふぁー だう ふー ふぁー
キンモクセイ風味の豆腐のデザート

前回のオフ会”龍虎鳳船大会”でも大好評だった豆腐花。
今回は点心師の呉さんが自ら取り分けてくれました。
柔らかいので、取り分け方で味が全く変わってしまうのだそうです。
フルフルの豆腐花にキンモクセイのシロップがめちゃうま。
ぜひメニューに加えて何時でも食べられるようにして欲しいナァ




鮮果甜点心併(手偏です)盆
しん ぐぉ てぃむ でぃむ ぴん ぷん
フルーツと焼き菓子の盛合せ

実は真ハタの姿蒸しあたりで、お腹一杯でもう食べられないっと
思っていたのですが、なかなか食べられないモノばかりなので
次々と、おかわりまでして食べ続けましたっ

挙げ句の果てに焼き菓子まで。
カボチャの点心(写真手前)が美味しいなーと
実は3個も食べてしまいましたトホホ。
食べられなかった人ゴメンナサイ


もっと詳しい内容を知りたい方は谷口浩次さんのhomepage横浜中華街光臨指南粤菜を楽しむのコーナーに行ってみてください。よりマニアックな情報が手に入ります!



もひとつおまけ:小鳳さんから、今回の料理メニューについてコメントをもらいました。
興味のあるかたはこちらもぜひ!!



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